私たちは、先の大戦で多くの肉親、友人、知人を亡くしました。そして又、近隣諸国に攻め入り、罪なき多くの人々を殺しました。この悲痛な体験と深い反省の中から、「もう2度と戦争はしない。させない。」と憲法第9条で国内外に誓いました。
そして今日まで「日本国憲法9条」を宝物として守りぬき、戦後70年間、誰一人として、戦争で人の命を奪うことも失うことありませんでした。これは日本人として世界に誇れる名誉だと思います。それ故に、今年もノーベル平和賞の候補になっています。
しかし政府は、7月16日 国民多数の意見を無視し、「安全保障関連法案」11本を一括して、衆議院で強行可決させました。戦後70年間、平和国家として築き上げてきたわが国のあり方を180度転換させる危険な道に進もうとしています。
この法案は、日本が直接攻撃されていなくても、他国を防衛するため、集団的自衛権行使を具現化するものです。戦後のどの内閣にも許されなかった『憲法9条の解釈変更』により、武力行使を可能とし、結果として戦争参加につながる危険なものだと思います。「平和」の名を借りて、憲法9条を実質否定するものです。
安倍首相は、「アメリカの戦争に巻き込まれることは決してない」と言っていますが、自衛隊の米軍などへの「後方支援」では、非戦闘地域という制約を無くし、これまで禁じてきた弾薬の提供・戦闘機への給油などの軍事的支援も行うとしています。そうすれば自衛隊は敵から攻撃され、自衛隊も武器を使って応戦することになり、自衛隊員のリスクは非常に高まります。又、敵国から我が国が攻撃される危険やテロ・戦争へとつながる危険もはらんでいます。
今、多くの憲法学者・弁護士・歴代内閣法制局長官・有識者・文化人が「この法案は『憲法違反』であり、撤回・廃案にするべきだ」と声を上げています。憲法は国の最高法規であり、憲法の精神にのっとり法律は作られるべきです。現在(7月上旬)330を超える地方議会から『反対』『慎重審議』などを求める意見書が国に上げられています。世論調査でも7割近い国民が「今国会成立には反対である」と回答しています。多くの国民は、この法案の内容に不安・危惧を抱き、法案成立に反対している状況です。このような状況に拘わらず、会期を9月末まで延長させ、参議院での審議を経て、与党の数を力に、衆議院で再可決 強行成立させようとしています。民主主義が根底から否定されてしまいます。これがまかり通れば、我が国の歴史に大きな禍根を残します。
子どもや孫に「その時、大人は何をしていたのか」と厳しく問われることになります。
私たちは、後世に悔いのないように、「安全保障関連法案」の制定に反対し、私たちのこの強い思いを町民の皆さんにも伝えたく、アピール表明をすることにしました。
《呼びかけ人》
小川 勇 (元南部川村議)
大江畿久代(主婦)
山中邦夫 (元みなべ町議)
松下恭子 (イラストレーター)
平野憲一郎(元小学校校長)
《賛同者》
医師・元教員・住職・元町長・元教育長・保育園長・農家・介護職員・など30名
呼びかけ人代表 小川 勇
お問い会わせ等は平野憲一郎
賛同の声をぜひお寄せください
(TEL・FAX 72-2555)
又、このホームページのお問い合わせページにお寄せ下されば
平野さんにお届けさせて頂きます。
2015年8月8日